ここはシリーズif短編【HUNTER×HUNTER】
第1章 イルミ先生と私
白々しく顎に手を寄せて首を傾げる仕草は随分余裕がある様に見える
一杯一杯なのは私だけの様だ
「………違う……!……くは無いけど……っ………」
「結構時間が掛かったけど合格かな」
「………?」
「卒業迄半年くらいだよね。待ってるから今は其れで許してあげる。」
先生は実にあっけらかんと良く話しの見えない言葉を紡ぐ
私は一体何を許されたのか巧く回らない頭では全く理解が出来なかった
「何を………ですか………?」
「鈍いなー。告白だよ」
「………告白?!」
予想だにしていなかった単語に声を張り上げてしまった私とは相反して先生は落ち着き払った様子で溜息を付いた
「沙夜子からの告白なら受けてあげても良いよ。」
「は!?」
「あれ、沙夜子は俺の事好きだと思ったんだけど違った?」
「っ……………!!!!!」
途端に跳ね上がる心臓と赤に染まる頬
絞り出す様に紡いだ言葉
「っ……………好きです………」
「知ってる」
本日二度目の意地悪な笑みを浮かべた先生は余裕たっぷりに言って除けた