ここはシリーズif短編【HUNTER×HUNTER】
第1章 イルミ先生と私
「えっと……あんまり見られると落ち着かないと言うか………はは」
「そうなの?」
先生は徐に立ち上がるとずいっと顔を近付けた
今迄も距離が近いと感じていたが嘗て無い程に至近距離に近付けられた顔は驚く程整っていて目がチカチカとした
「顔、真っ赤だよ?……ねぇ、他にも理由があるんじゃないの?」
すっと細められた悪戯な瞳に射抜かれて呼吸を忘れる
先生の言葉や視線は私の気持ちを全て見透かしている様で身体中が熱を増した
私の頬を撫でる様に触れた冷たく大きな手の感覚に動けない私に尚も距離を詰めた先生は額と額をくっ付けた
「………熱、あるんじゃない?」
「………?!」
無感情に発っせられた台詞
思い切り意識し過ぎてしまった事で心音が身体中を駆け巡る中私は爆発してしまいそうな程羞恥が込み上げた
先生は私の体調を心配してくれていただけで勝手に両思いかもしれない……なんて勘違いしてしまったのだ
…………恥ずかしすぎる………何とか挽回したいと言う気持ちとまだ帰りたく無い気持ちがぐちゃぐちゃに成って思わず声を上げれば
「………熱無いです!!先生が近いから!」
「ふーん。……意識したんだ」
普段無表情の端正な顔立ちがニヤリと意地悪に歪んだ
「っちが………!?」
「違うの?」