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ここはシリーズif短編【HUNTER×HUNTER】

第5章 路地裏イチャイチャinイルミ






恐怖と絶望の最中、私は必死に抗う事を決意した


「あんた誰?!………私に何する気?!」


震えてしまいそうな声を懸命に張り上げた

遠くに聞こえる雑踏に届けば希望は繋げるかもしれない


しかし目の前の男が口を開く事は無かった

仮面に隠れた僅かな隙間から覗く瞳には何処か妖しさを漂わせ

また一歩踏み入った男は私を壁の隙間に閉じ込めた


「っ…………嫌!!!来んといて!!!」


形振り構っていられない

思い切り力を込めて胸を叩き押し返すが男は微動だにせず

強引に掬われた顎


「………嫌っ!!!!やめてよ!!!」


震えた声を荒げる唇は簡単に奪われてしまった

固く瞑った唇を割って入る舌の感覚に嫌悪感が涙となり溢れる

嫌で堪らないのにがっしりと固定された頭は抗う余地も無く

舌が絡め取られ舌先で歯茎をなぞられ深く深く犯されて行く


心に思うのは只一人彼なのに其れを踏みにじる無理矢理な行為には絶望しか無かった

押しやる手は幾分も大きな手に抑え込まれ成す術が無い事が悔しい

そんな中でも息苦しさを覚える自身が心底汚らわしく思えた

深く深く角度を変えられる唇の端からくぐもった声を漏らす

酸素を求めて足掻く腕の動きに漸く離れた唇



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