ここはシリーズif短編【HUNTER×HUNTER】
第2章 【本編添い】コールセンターに彼が来た
「マジっすか!!さーやこんなイケメンゲットしてたんかよ!!!」
「別に騒ぐ事じゃないでしょ。同棲してるし。」
「えっ!!!!マジっすか!!」
「ちょっとイルさんっ!」
「何?」
色恋に無縁だった私の偽装された私生活に(同居はしているが)驚きのキャパを超えた藤木は絶句した
私は彼にこれ以上何かを言われてしまえば気恥ずかしさも相まって汗で水溜まりを作りそうだったので制止したのだが……当の本人は無表情に首を傾げた
「………これ以上の事はあまり話して欲しくないというか……」
「ふーん。………其れより、お腹空いたんだけど。」
「…………え?」
さらりと話題をすり替えた彼は何の感情も読み取れない視線を送って来るので私はまたもや汗を浮かべた
「お昼作って来ましたよね……」
「うん。だけど此処には無いよね」
「まぁ………はい………」
「だからさ、食べに出ない?昼の分は夜に回せば良いじゃん。」
浮世離れした彼にお金を渡して一人で外食させるのは正直怖い
其れに人の目がある場所であからさまに現金を渡すのは何だか嫌だった
彼の案ならば手料理も無駄になる訳では無い
「……………解りました」
頷きながらデスクに出していたお弁当を鞄に仕舞い、彼と連れ立って会社を出た