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ここはシリーズif短編【HUNTER×HUNTER】

第2章 【本編添い】コールセンターに彼が来た





今朝来たばかりの新人と皆顔見知りの私が出て行く光景はかなり目立っていて居心地悪く思わず早足に成った


ビルを出て近場の定食屋さんでランチをする


昼休みの時間帯な為に何処も混んでいるのだがこの定食屋さんは比較的空いており穴場なのだ


私は親子丼を彼は天ぷら定食を食べ終えた


「………何で私の職場に……?」


私は今朝彼を発見した際に浮かんだ疑問をぶつけた


「たまたま」


彼は言いながら目線を反らす

………明らかに嘘っぽい………


「ほんまですね……?」


私の事を真っ直ぐ見遣った彼は溜息を付いた後に観念したのか


「馬鹿な沙夜子でも出来る仕事なら此の世界が解らない俺でも出来ると思ったんだよ。」


なんて真顔で最高に失礼な言葉を吐いた後に続けて


「…………面倒な仕事だね。辞める」


更に衝撃的な言葉を吐くので私は軽くパニックである


「え!?」


「帰る」


「え……!?」


「沙夜子も帰る?」


「いや、私はクビになったら不味いので………」


「そう。じゃあ俺帰るね。お疲れ」


「ちょっと待ってくださいよ!!」


立ち上がった彼は私を無視して何かあった時の為に渡していた真新しいスマホを開くと何処かへ電話をし始めた

………彼の携帯にはまだ私の番号しか無い筈なのだが…………

呆気に取られて固まったままの私を真っ直ぐ見詰めて彼が言った台詞は


「もしもし。すみませーん。沙夜子が具合悪いみたいだから病院連れて行きまーす。」


だった


どうやら通話先は職場の様で何か話している声を無視して強制終了させた彼は「さ、お会計宜しく」と言って手を叩いた


「……………え…………?」


ポカンとしながらも昼休み終了の時間が迫るので支払いを済ませて店を出ると


彼はしれっと私の手首を掴みツカツカと歩き始めた


「イルミさん………?!」


「何。」


「あの……っ」


「別に1日くらい平気でしょ。其れより俺とデートしてよ。」


「…………っ……言い方がズルいです………」



彼の手が離れても結局私は職場に戻らなかった






おわり
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