第6章 最高級の苺
『お墓参り行こうかな』
私は私服に着替えて右京さんにメッセージを送る
『今日は晩ご飯いりません。帰りも遅くなりますが心配しないでください』
送信ボタンを押してそのまま外へ出た
音楽を聴きながら行きつけの花屋へ向かう
『すみません、仏花ありますか?』
「あらぁ〜ちゃん!お墓参りかい?最近見てなかったから心配しんだよ」
『ちょっとバタバタしてて』
そんなたわいの無い会話をしながら代金を払い、電車に乗る
スマホのGPSも切ってボーッと外を眺める
トンネルに入り見えてくる海
両親の眠る墓は海が見える場所に立っている