第13章 2度目の初めまして
『ゲーム機はダンボールの中ですよ』
目尻の涙を拭い、そう言って積まれたダンボールを指差すは本当に出ていく意思が強い
弥「どこ…行くの?すぐ戻ってくるよね?」
『…旅に出るの…ううん…すぐには戻らない』
バッサリと切り捨てる様な言い方は、弥に希望を持たせない為
弥「どうして…?僕たちの事嫌いになっちゃった…?」
『ちがっ!…違うよ!そうじゃないの…』
初めては声を荒げそうになる
『…私の家族はいないから』
弥「え?」
『私ね、養子なの。本当の家族は死んじゃってて…親戚からもたらい回しにされてて…むしろ…嫌われてたの』
全員の飲み物を用意しながら淡々と話すは、まるで懐かしんでる様な顔をしている