第13章 2度目の初めまして
砂浜の上に寝転がる
星が綺麗に瞬いている
『んー!気持ちいいな』
絵麻さんを泣かせた事
朝日奈家を困らせた事
星を見てると全て流してくれそうで、自分の悩みなんかちっぽけに思えて
『息してる…』
一緒に生きたいと言ってくれた祈織さん
私は頼りたくない
甘やかされたくない
だって私は大丈夫だから
フワリと吹く風が心地いい
全てを攫ってくれそうで
私事全部消してくれそうで
『突然パアっと広がる世界 風に羽根が追いつけない
悲しくないなんてあるものか 怖さで震えが止まらない
守っていたと思ってた でも守られてたんだね
その強さを知りたいから 感謝(サヨナラ)を言うんだ』
静かな歌声は海が掻き消していく
side終