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好きになってはいけない相手

第13章 2度目の初めまして


『私の両親は痛みと苦しみの中で死にました。昨日のように鮮明に蘇るんです。伸ばした手が届かない、血の匂い、火の車、放り出された地面、フロントガラスの重み全部』

ちゃんはそう言うとパジャマを脱ぐ
背中には大きな傷跡
それはまるで羽がもがれた跡のように見えた

『……私だけが生き残ったという事実。絵麻さんや麟太郎さんを苦しめてるという現実。全て嫌になりますよ』

そっと傷跡に触るとそこだけザラっとしていた

『……祈織さん…生きるのって辛いですよね。苦しいですよね。それでも…生きて欲しいって思ってる家族は罪ですか?』

服を着たちゃんは僕を見つめる
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