第13章 2度目の初めまして
『外泊許可ください』
「何処に行くか聞いても良いかい?」
『っ……お墓参り…っ』
医者「……その体で行くのかい?」
医者の言葉に頷き、前を見ている
いや、見据えている
『行か…なきゃ…』
医者「暫くは絶対安静なんだよ?わかる?」
『だって…待ってるから…』
まるで生き急いでるように見える
医者「……ご家族の人に連『しないで!……麟太郎さんや…絵麻さんにも知られたくない…!』…っ」
嫌だと言う強い意志
『あそこだけは…絶対に!』
医者「分かった、分かったから落ち着いて!興奮したら血が!」
あちこちに巻かれた包帯からは血が滲み出している