第9章 昴の誕生日
日誌を取りに職員室に向かい、サラサラと書いていく
『後は…』
ふと昨日の台詞が脳裏を過ぎる
『もしかして…侑介くんもそう思ってたのかな…』
はぁっと溜め息を吐き出し、花瓶の水を変える為に動く
やる事は沢山だ
それでも考える事すら嫌な為日直だったのが有難い
ついでにいつも手が回らないロッカーの上を拭く
『うん!いい感じ』
綺麗になりは少しだけ気分が浮上する
『(…やっぱり気まづいんだよね)』
なんと言っても完全な“他人”なわけで
少しだけ絵麻が羨ましくなった
居場所が欲しくて欲しくて…けれど離れたくなる