第9章 昴の誕生日
辺りを見渡しても絵麻は居ない
その事にホッとしては階段を降りる
『昴さん』
昴「!」
椿「…」
は少しだけ微笑むと、手に持っていたラッピングされたリストバンドを差し出す
『お誕生日おめでとうございます。良ければ使ってください』
話を聞いてないと思った全員は安心した様にホッとするが、の手は微かに震えていた
『要らなかったら捨てて下さい。それでは』
ラッピングされたリストバンドをテーブルの上に置くと頭を下げて逃げるようにその場から離れる
要「ちゃん…今の話聞いてたよね…」
右京「かなりの大声でしたからね」
悲しそうに微笑んだ顔が全員の頭にこびり付いた