第7章 絶対領域ってなんですか?
光「今日会った?」
棗《あぁ、あそこの雰囲気好きでよく行くから》
話しながらも書類を捲る音がする
光「仕事中だった?」
棗《いや、たまにゲームサンプルを渡すんだ。その時に難しかった部分や攻略法何か色々書いてくれるんだ》
光はその言葉に驚く
バイトして、勉強して、家事をして、いつそんな時間があるのかと
光「器用なのね…。あの子」
棗《あぁ。有難いことにサンプルだから確実に商品がよくなる》
あっけらかんと言う棗だが、その声は異様に優しい
棗《それで?どうして電話を?》
光「あぁ、そうだったわ。あの子今日絶対領域だったわよね!」
棗《……は?》
棗は明らかに呆れた声を出した