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【暗殺教室】強くてニューゲーム!?

第12章 episode4 デートの時間 Ver.業の場合


「んー・・・・・・お? ねぇ、お姉さん。一人?」
「・・・・・・(業遅いなぁ。)」
「ちょっと無視しないでよー」
(何? ナンパ?)
割と近くで聞こえる耳障りなその声の方を見ると。
「あ、やっと振り向いてくれた。無視するなんて酷いなぁ。」
「・・・・・・どちら様ですか?」
キッと睨みつけるが、見知らぬ顔だ。
(ナンパなんて初めて見た。いや、前原はしてるんだっけ?)

 現実時代はしつこい勧誘なら会ったことあるけど、
アレと同じ感じの生理的に気持ち悪い。って感覚に陥る。
「俺ねぇ。ユウキって言うんだけどさ。暇で駅前出てきたら、奇麗なお姉ーさんがいるんだもん。一緒にお茶でもどう? おごるよ?」
「結構です。待ち合わせ中ですんで」
きっぱり断ってから時計を見る。
約束の時間は過ぎていた。

(おかしいな。流石の業でも遅刻はしたことないんだけど)
「何々? 彼氏にすっぽかされちゃったの? 可哀そう。俺にしとけばそんな思いさせないよ」
断った筈なのだが、何故この男はこんなしつこいんだ。
あと、触ろうとしないでもらえますか。
「結構です。」
肩を掴まれそうになったので、このチャラ男から逃げるように立ち上がり、キレかかった時だ。

「あれー? ごめんごめん。どちら様?」
「遅い。」
 如何にもタイミングを見計らったかのように登場した
業に、もしやナンパされてるのずっと見てたな? 疑惑が浮上する。
「あ? 誰だテメー? ってなんだお姉さんの待ち人って弟くんだったの?」
いや、お前の目は節穴か。
どう見ても姉弟なら似てなさすぎだろう。
「弟でもないし、さっき言った待ち合わせ中の友人ですが?」
 ナンパ男は数度瞬きをして、私(26歳)と業(14歳)を交互に見ると。
『あ、マジで彼氏さんだったんすか』と謎の誤解をして去って行った。

「なんだったんだ。・・・・・・それより業。遅刻した理由を聞こうか。」
思いっきり睨めば
「んー? 早く着いたからぶらぶらして戻ってきたらあんりがナンパされてるからさぁ。相手の男が面白くてわざと遅れて登場したって訳。」
(このヤローやっぱり確信犯か。)
「それにしてもあんり気合入ってるねー。(可愛いじゃん)もしかしてデートと勘違いしちゃったとか?」
業がおちょくるように言ってきたので、
「してないし。ってか、今小声でなんか言った?」
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