第12章 episode4 デートの時間 Ver.業の場合
結局昨日は、色々あったのに最後の業のキスと一番好きな表情で全部持って行かれた。
まぁ、ぐっすり寝たのでクマはないけど。
そう言えば、業が殺先生を認めてから土曜日までの数日で、
年齢を気にしなくても良い方法を思いついた。
まぁ、業がそれを試させてくれれば、だけど。
ソレをすれば、年齢を気にしなくても良いのでは?
と思い始めてからは、態度も少し柔和になった。
その矢先の出来事が昨日のアレである。とはいえ、気持ちは切り替えなければ。
私は悩んだ末に、今の季節に良さげな青緑のトップスに、
爽やかな色合いのロングフレアスカートに白い薄手のカーディガンにした。
(コレなら、変じゃない・・・・・・よね?)
現実時代はあまりオシャレをしてこなかったから、隠れ家にある服でネットで検索してみたんだけど
やっぱりこっちのアクティブ系スタイルがいいのかな?
遊びに行くのに二つ返事で了承はしたものの、どこ行くかだけ、聞いとけばよかった。
大人の姿ではロングヘアーなんだけど、緩くウェーブを入れて下ろしてみた。
(へぇー。コレ巻き髪ダウンって言うんだ。――――――前髪は少し斜めに流して・・・・・・うん。中々良い出来じゃない。)
昨日の今日で、デートかなぁ。なんて変に意識してしまったが、勘違いで渚とか茅野ちゃん来てたら恥ずかしい。
ふと、時計を見ると
「え!? もうそんな時間!?」
5分前ないし10分前行動を心掛ける私としては、着替え直している時間も、せっかくセットしたこの髪型をいつも通りに直してる時間はない。
(あちゃー。遊びすぎたなぁ。)
と内心では後悔するものの、待たせるのも待つのも嫌いなので小走りで向かう。
息を切らしながら、駅前につけば業はまだ来ていなかった。
流石にいつもよりぼさぼさの髪のままでは、バカにされることは必至なので、素早く女子トイレで直してきた。
「ふぅ・・・・・・」
ようやく一息つき、業を待つ。