第12章 episode4 デートの時間 Ver.業の場合
長いマナーCMを終えて、ようやく本編が始まった。
(コレ・・・・・・一応ホラーなんだよね?)
ホラーをカップルで見る。というイメージがないのだが、この作品は逆にそれを逆手に取ったらしい。
映画が始まり、冒頭を見てる感じはホラー臭もフラグ発生の気配もない。
(どちらかというと恋愛映画見てるような・・・・・・。)
っと思ってからの唐突なホラー。
あっちこっちから、
「きゃーこわい~」
と話す声が聞こえる。
なるほど、お化け屋敷の映画版か。
大して怖くもないのに、か弱いアピールお疲れ様です。と言わざる得ない。
残念ながら。
私はホラー映画も、ゲームもドラマも、お化け屋敷も大好きな人種なので、喜々として見ている。
映画としては非常に面白い。
序盤とは真逆のジャンルになっていて。
ちらり、と横を見ると。
平気そうな顔してみている割には、所々でびくっと驚く業が可愛い。
"怖い。"ではないのだろうが、悪戯したい衝動にかられた。
反応を観察してそろそろ驚くな。というタイミングで
「怖いなら抱きしめてあげようか?」
とわざと耳元で囁く。
業は案の定面白いくらい飛び跳ねてくれたので、私はとても満足していた。