第10章 episode4 勉強会の時間 1時間目
こうして、無事業も3-Eに仲間入りした訳ですが、目下の私の問題は解決していなかった。
そう、学ちゃんというか五英傑との勉強会である。
退学を避ける、本校舎に復帰しない条件とは言え、何故私がこの場にいなければいけないのか疑問である。
「どうした。あんり。どこかわからないところがあるのか?」
「いや、別に・・・・・・」
殺先生に習った範囲内だし、わからないところはない。
むしろ、それよりも男子しかいないのが問題だよ。
「あのさ、学ちゃん。」
「なんだ。」
「確かに勉強会に出る。とは言ったけど、女子が一人も居ないのはどういうことですかね?」
しかも、だ。
たまに顔を上げると何故か皆私を見ている。
なんでE組の奴が・・・・・・って視線ならば無視すればいいから別にいい。だが、この視線は絶対違う。
なんか、こう。
町で可愛い女の子を見かけたナンパ男共みたいな雰囲気を感じる。
「言っておくがちゃんと女子にも声をかけた。が、E組のお前がいるなら断ると言われた。」
はぁ、と学ちゃんはため息をつく。
つきたいのはこっちだよ。
「E組にしておくには、勿体ない人材だと思うんだが・・・・・・」
まだ言ってるのかソレ。
「おやおや、浅野くんは雪見さんに相当ご執心だね。
確かに君は魅力的だ。本校舎に戻ってこれる学力もある。
どうだい? 今度お茶でも」
「丁重にお断りします。」
「冗談。だろ?」
断られたことがないのだろうか。
顔が引きつってる。
あと、ボディタッチしようとしないでもらえますか。