第9章 episode4 カルマの時間 2時間目
1時間目 数学
まるで、テレホンショッピングの売り子のような口調で説明する殺先生。
業はさっそくハンドガンを仕掛けようとするが、流石にもう同じ手は食らわない。
「あー業くん。銃を抜いて撃つまでが遅すぎます。」
「あっ!」
「暇だったので・・・・・・ネイルアートを入れておきました。」
タコ焼きのネイル・・・・・・地味に上手い。
業も苦笑いだ。
2時間目、3時間目は大人しくしていたけど、4時間目の調理実習では行動を起こした。
まぁ、全部知ってるんだけど。
4時間目 調理実習
「どうです? 不破さんの班は出来ましたか?」
「んーどうだろう。なんか味がトゲトゲしてんだよねー」
「どれどれ」
スプーンで味見する殺先生
「へぇーじゃあ、作り直したら? 一回捨てて。」
スープをひっくり返してからのナイフ攻撃も、
「エプロンを忘れてますよ業くん。」
ピンクで大きなハートのついたフリル付きのかわいらしいエプロンをすかさず着せる殺先生ナイス。
もちろんばっちり隠し撮りしました。
「スープならご心配なく、全部空中でスポイトで吸っておきました。」
スポイトで間に合う量に見えなかったけど
「ついでに砂糖も加えてね。」
「不破さんどう?」
「あ、マイルドになってる!」
「可愛いー」
寺坂組にまでクスクスと笑われて、業のプライドはズタボロだろう。
5時間目の国語でも仕舞には髪をセットされてるからね。
崖っぷちに生える松の木
アニメ見てる時も思ってたけど、そんなとこ居たら危ないって。
「業くん焦らないで、皆と一緒に殺していこうよ。殺先生にマークされちゃったら。どんな手を使っても一人じゃ殺せない。」
私は渚に連れられて業がいるその場所へと来ていた。
「普通の先生じゃないんだから」
「先生。ねぇ?」
「業・・・・・・」
私は業のそばまで歩み寄る。
高いところは苦手だけど、仕方ない。