第8章 episode4 カルマの時間 1時間目
「業くん・・・・・・帰ってきたんだ。」
イチゴオレ飲んでる。
豚角煮オレとか何。って思ってたけど、普通のも飲むんだよね。
セレクト可愛すぎか。絶対言わないけど。っていうか、
そのあとの笑顔。アレは反則級で可愛い。
普段から見せてくれてもいいと思う。・・・・・・まぁ、気が付けば喧嘩売ってるし。喧嘩友達感覚だけど
「へぇ~。あれが噂の殺先生?」
なんでわざわざ私と渚の間を通っていくの。
「すっげホントにタコみたいだ。」
(ナイフトラップ教えてあげた方がいいかな?)
私が迷っている間にも、業は着々と殺先生に近づいて行く
「赤羽業、くんですね。今日から停学明けと聞いていましたが、初日から遅刻はいけませんね。」
(あーあ。完全に油断してるよ)
紫になって×とか出してる場合じゃないよ。
ついに2人が対峙した。
「あははは、生活のリズム戻らなくて。下の名前で気安く呼んでよ、とりあえずよろしく。先生。」
はい。
いい場面に見えますが、案の定殺先生の触手が爆発しました。
やっぱり仕込んでたね。
次いで怯んだ隙にもう片方の手からナイフで攻撃。
「へぇ? ホントに早いし。ホントに効くんだこのナイフ。細かく切って貼っつけてみたんだけど。・・・・・・けどさぁ先生。こんな単純な手に引っかかるとか。しかも、そんなところまで飛びのくなんてビビり過ぎじゃね?」
驚いて、かなり距離取ってるもんね。
まぁ、業くんから近づくから意味ないけど。
「殺せないから殺先生って聞いてたけど。」
二人の距離はあっという間に目と鼻の先。
「うにゅ・・・・・・」
「あっれ? 先生ひょっとしてちょろい人?」
いや、人じゃない。
元、人だ。
そして安定の挑発。
殺先生真っ赤だよ。
「渚、あんり。カルマくんってどんな人なの?」
「うん。1年、2年が同じクラスだったんだけど。2年の時続け様に暴力沙汰で停学食らって、このE組にはそういう生徒も落とされるんだ。」
「成績は優秀だけど、素行不良。ってやつね。まぁ、そのうちの暴力沙汰の1つはA組にイジメられてたE組の先輩助けただけなんだけど。ほら、担任がクソだから。あと喧嘩大好きだしね。」
言葉は悪いが、ほぼ事実だと思う。