第7章 episode4 体育の時間
「一、二、三、四、五、六、七、八」
(結局昨日は、暗殺の役に立てなかったし、訓練もできなかったなぁ。)
落ち込むより練習しようと、昨日は自宅でずっとナイフの素振りをしていたけど、そうだった・・・・・・今日の体育から烏間先生に基礎を教えてもらうことになるんだった。
(若干筋肉痛で痛いんだけど。)
「晴れた日の午後の運動場に響く掛け声。平和ですね。」
まずその恰好に突っ込ませて先生。
なんでタンポポ持ってるの?
「生徒たちの獲物がなければですが。」
(まぁ、暗殺教室ですから)
「八。一、二・・・・・・」
「八方向から、ナイフを正しく振れる様に!」
「五、六、七、八」
(ふむ。確かに八方向あれば大分攻撃範囲は広がるよな。)
やってることは、なんか行進の練習みたいだけど。
「体育の時間は今日から俺の受け持ちだ。」
「ちょっと寂しいですね。」
ターゲットと防衛省の会話じゃないよね。
ほのぼのしすぎて
実際、本校舎より平和だと思う。
「この時間はどこかに行ってろと言っただろう。そこの砂場で遊んでろ。」
って言われてホントに遊ぶ当たり可愛いけどさ。
「この前もさ・・・・・・」
あぁ、反復横跳びのアレですね。
「まずは先生が見本を見せます。」
って言って高速反復横跳びするもんだから、
「できるか!!」
って男子が突っ込んで
「慣れてきたらあやとりも混ぜましょう」
「あやとり上手っ!!」
時空を超える触手のおかげでスピード的にはついていけたんだけど、
「雪見すごっ!!」
同じテンションで突っ込まれた上に、
「あやとり出来ないからゲームでいいですか?」
「しょうがないですね。」
「いやいや、普通に殺先生のスピードについていけるとかありえねぇよ。」
「ドーピングしたからね。」
「え・・・・・・」
「ちょっ、皆冗談だよ?」
「な、なんだ冗談か。」
「そうだよね。」
皆普通に沈黙しちゃって、ちょっと気まずかったアレですね。
なんとか、苦笑いで流してもらったけど。
「先生もあんりも異次元過ぎてねぇ。」
「私は普通だよ。ごくごく一般人だよ。」
「どこが」
今度はちゃんとネタとして捉えてくれたみたいで、安心した。