第5章 episode3 野球の時間/能力の時間 1時間目
っとそうだった。
課題出しに来たんだった。
「まして、これから地球を消滅させる先生が」
っておい、ちょっと行きにくいじゃん。
「渚くん、雪見さん。先生はね。ある人との約束を守るために君たちの先生になりました。」
「え?」
バレていたようなので、大人しくその場に出る。
「雪見さんは知っていると思いますが、そう、あの人です。」
そう言いながら、私と渚のノートの採点をしていく。
「私は地球を滅ぼしますが、その前に君たちの先生です。君たちと真剣に向き合うことは、地球の終わりより重要なのです。」
(そりゃね。見ることを教えてくれたあぐりさんとの約束だもんね。)
っで、せっかく良いこと言ってるのに、渚のノートに書いたイラストで台無し。
「ボーナスなのソレ」
「あんり爆笑しすぎだよ。」
「いや、だって、ホント先生面白すぎ」
「ほ、ほら! 雪見さんは喜んでくれたじゃないですか」
「あんりの方は・・・・・・!?」
私のノートは要点を抑えつつ、あぐりさんのミニキャラのイラスト入れてるから、殺先生も早々手を入れずらい。
が、故に渚と同じくらいの評価でもあの変な問題のイラストはない。
って先生また変なもの食べてるし。
後日吹っ切れた表情の杉野は渚と消える変化球を取得するために練習していた。
杉野が野球を諦めずに前向きになれたのも殺先生のおかげかな?