真選組に入った現代少女はとりあえず刀握りしめて戦うか【銀魂】
第9章 鬼兵隊
名無し「そーだね、まるで違う体になったみたい…」
高杉「訳ありかァ?」
名無し「まぁね…」
高杉は自分の座ってる横をトントンと叩いた。
高杉「アンタの引き抜きの話は後だ。今夜は月がデケーからな。月見酒とするかァ」
私は高杉の横に座った。
名無し「私未成年だからお酒は飲まないよ」
何で高杉の横座ってんだろ。敵なのに。
でも今の高杉から敵意は感じないし、何だか寂しそうな顔をしているのが気になる…
書院甲板に座ると外の景色がはっきりと見えた。
下はどこまでも海で地平線が見える。
名無し「この船飛んでるの?」
高杉「あぁ」
歌舞伎町が遠くに見える。さらわれたんだなって改めて実感。
高杉「心配するな。この辺りをずっと旋回してるだけだ。これ以上は進まねぇよ」
私の考えてるのが分かったのか高杉が優しく言う。
名無し「高杉って敵なのか味方なのかわからないよ」
高杉「真選組のアンタからしたら敵だがな。俺を敵にするか味方にするかはアンタ次第ってことだァ」
高杉は煙管をふかした。
高杉「それより、俺ァアンタの話が聞きたいんだが」
名無し「あぁ、そうだったね」
私はあの日のことを全て話した。
高杉は時おり相槌を打ちながら聞いていた。