真選組に入った現代少女はとりあえず刀握りしめて戦うか【銀魂】
第33章 2度目の夏
小さな応接室に案内され、ソファに座るように促された。
しばらくしてお茶を二つ分お盆にのせて館長が帰ってくる。
名無し「何から何まですみません」
館長「いえいえ、警備して頂いているお礼ですから」
名無し「あの、土方さん達は…?」
館長「もうすぐしたら来るらしいのでもう少しお待ちください」
私は短く返事をして入れて頂いたお茶を飲んだ。
名無し「そういえば、一体どんな本が盗まれるんですか?」
館長「それが、毎回ジャンルがバラバラなんです」
名無し「ばらばら…?」
館長「ジャンルどころか、犯人が現れる時間帯も朝だったり夕方だったり毎回違うんです。ですから犯人の狙いは何なのか」
まぁ目的といえば盗んだ本を売るとかなんだろうけど。
ほんとにそんな事してる暇あるなら働いたら良いの…
名無し「あれ?」
館長「どうしましたか?あ、お茶はお口に合いませんでしたか!?」
名無し「いえ!そうじゃなくて…」
屯所で見た今回の仕事内容の書類に書いてあることを思い出した。
"犯人の目撃者はおらず、いつ現れるのかも不明"
書類にはそう書いてあったのに…
名無し「どうして館長さんが犯人の現れた時間をご存知なんですか?」
館長「そ、それは…前に見ましたから…」
名無し「屯所にあった書類には"目撃者はいない"と書かれていました。
その書類を作成して送っていただいたのは館長さんですよね?」
館長さんは黙って俯いた。
名無し「まさか、館長さんが…」
館長「ふっ…ふははははっ!」
突然大きな声で笑い出す館長さんにびっくりする。
館長「そうですよ、私が犯人ですよ」
名無し「どうしてっ…」