第9章 真選組女中生活 X日目 沖田総悟
「んで?」
「で?」
「いや、の体調は今どんな感じなんでい?」
「あ、ああ。そうですね。大分ましになりました。」
「ふーん、まだ全快って訳では無いんだな。」
「はい、すいません。」
「謝ることじゃねーよぃ。大体お前は働き過ぎなんだよ。たまにはサボれ。」
「フフッ、沖田さんくらいですか?」
「…おう、それくらいだ。」
なんの前触れもなく微笑んだ少女。久しぶりに見た少女の笑顔は沖田の顔を染め上げるのに充分過ぎた。フイッ、と顔を少女からそらし沖田は溜まりに溜まった書類を片付け始めた。
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あー、全然集中できねえ。もなんの危機感もなく寝やがって。俺に襲われても知らねーよ。
仕事を始めた時少女は邪魔をしては悪いからと退出しようとしたのを止めたのは沖田であるのに、勝手な言い草である。
少女はそのあとすぐに眠りにつき、沖田はその寝顔を眺めながらのんびりと作業をこなす。今の沖田の頬は緩んでいるのでもし近藤や土方に見られてしまうと、揶揄っわれることは避けられないだろう。
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「あ、沖田さん起こしてしまいましたか?」
作業をすること3時間。どうやらいつのまにか寝むってしまっていたらしい。それを先程目を覚ました少女が見つけ、掛け布団をかけてやった。
「ん、いや。別に。」
「…やっぱり私邪魔でしたよね。部屋に戻りますね。」
「待て待て、どうしてそうなるんだよ!?」
「だって沖田さん今日眠れなかったんですよね?少し隈できてますし。やっぱり私が無理言ったから…」
「そうじゃねーよ。だから気にすんな。」
「でも…」
「俺はお前が休んでないか心配してる方がしんどいから。これでいいんだよ。」
シュン、としながら沖田の指示を聞く少女。どうやら沖田の指示通りにするようだがあまり納得はいっていないようであった。