第9章 真選組女中生活 X日目 沖田総悟
近藤の部屋を後にした沖田は今度は食堂へ行き自分の分の食事と少女のためにお粥を頼み自室に戻った。少女はまだ目を覚ましていないようなので、先に昼をとる事にした。
沖田が食べ終わる頃、少女は目を覚ました。ボーッと天井を眺め視点を横に向けると沖田がいた。沖田は食べ終わり再び少女に視線を戻すと、少女と目が合った。
「!体は大丈夫か?」
「沖田さん、なんで?」
なんでってどういうことでぃ。もしかしては今の状況わかってねーのか?
「ああ、はさっきまで倒れてたんだ。覚えてるかぃ?」
「いいえ。全く。私なにかまた迷惑かけましたか?」
迷惑って、コイツはったく。なんでそんなに独りよがりなんかねぃ。そんなに俺は頼りねーのかぃ。
少女の不安げな言葉に沖田はに大きな溜め息を零した。
「迷惑なんざかけられてねーよぃ。いいからそのまま休んでなせぃ。」
沖田は少女のために作られたお粥を持って移動する。お粥は少し時間が経ったのでいい感じに冷めている。
「起きれるか?」
沖田が尋ねると少女は一度上体を起こす。しかし、いきなり目眩と頭痛に侵され布団に逆戻りした。
「すいません、起きれなさそうです。後で食べるので置いておいてください。」
「そうはいかねえ。いいから黙って食いな。」
沖田は少女の口にスプーンでお粥を掬って食べさせる。本来であれば抵抗する少女なのだが、それすらもままならず、素直に食べさせてもらう事にした。その様子を満足そう頬を緩ませながら食べさせていく。茶碗一杯分でお腹がいっぱいになった少女は再び眠りについた。