第7章 真選組女中生活 12日目
図書館ってどうやって行くんだろう。誰かに道聞いてから出るべきだったな。
真選組から図書館を目指して出発した少女。しかし、行き方が分からずあたりを見回しながらゆっくりと進んで行く。迷っていても仕方がないので万事屋に道案内を頼むことにした。そのついでに先日の神楽と新八へのお礼を兼ねて。
付け加えておくと、少女には盗聴器が仕掛けられており、少し離れたところには山崎が尾行している。
あ、万事屋に着いた。神楽さんと新八さんへの土産も買ったし、少し依頼料も持ってきているし、これで案内してもらえるよね。
ピーンポーン
「武田です。万事屋さんいらっしゃいますか?」
はじめ、インターホンを押した時は全く物音すら無かった。居留守の可能性もあるので念のため声をかけてみると、中からドタバタと音が近づいてくる。
「いらっしゃいアル!中に入るヨロシ!」
「お邪魔します。」
「ちゃんこんにちわ。今日はどうしたの?」
「えーっと、まずこれ先日手伝っていただいたお礼です。大したものではありませんがどうぞ。」
「ありがとうアル!」
「え、何何、君たち銀さんの知らないところで何仕事してんの!?」
「違いますよ銀さん。この前ちゃんが買い物の途中に偶然僕たちか見つけて、そのまま一緒に荷物を持っていっただけですよ。お礼なんていらなかったのに。ありがとう。」
「ふーん。わざわざそれだけのためにこんなにねーっ。これ銀さんも貰っていい?」
「銀ちゃんは何にもしてないからダメアル。」
「わたしは構いませんよ。多目に持ってきましたし。よければどうぞ。」
「うひょー。ありがとうねーちゃん。全くどこぞの酢昆布娘と出来が違うね。」