第5章 真選組生活 5日目
とりあえずなんとか誤解を解いた神楽と新八。せっかくなので2人は少女を屯所まだ送っていくことにした。
その道中なかなか敬語を外すそうとしない少女に2人は何度も訴えるのだが、一向に直すようには見えない。しかし、少女は根負けしてしまったようで2人には少しずつ敬語を外すということに話はまとまった。
「今日はありがとう!」
「これくらいどうってことないアル!」
「そうだよ。気にしなくてもいいよ。」
「はい!では!」
両手に荷物を持ってよたよた中へ入っていく少女を見守る新八と神楽。2人は先日少女が落ちてきて、そのあと真選組に入ってからのことを全く想像できなかったため、かなり心配していたようだ。久しぶりに会った少女は明るく元気そうにしていたのでかなり御満悦のようである。
「ちゃん元気にしててよかったね。」
「ほんとそうアルナ。クソサドのところに住むってなった時は、めちゃくちゃ心配だったネ。」
「さ、僕達も帰ろうか。」
「そうアルナ。」
少女の姿も見えなくなった。元気な姿を見て安心した2人。初めは万事屋でなんとかならないかとも考えていたのだが、それではお金の問題があるのでそうはいかず、かといって真選組は男だらけの大所帯。女の子の少女が1人であそこに住むのはかなり抵抗があったはずなのに、なんの文句も言わずに頑張る少女を健気に思い、なんとか力になってあげたいと思う2人であった。