第3章 真選組生活 1日目
「はー。お前はガキだろ。ガキはガキらしく大人に甘えてりゃーいいんだよ!」
「でも、土方さんは「でもも、すとも、ねえんだよ!俺がいいつってんだからいいんだよ!」
そう怒鳴ると土方は少女の荷物を全て取り上げてしまった。少女はかなり不満げだが、土方の有無を言わせない態度に何も言い返すことができなくなってしまった。その様子に土方は満足げな笑みをこぼした。
「ありがとう、ございます。」
「おう。まあなんだ、テメーはガキらしく大人を頼ってろ。」
やっと手を借りる気になったか。ガキのくせして一丁前に大人ぶりやがって。ったく、世話がやけるったらありゃしねえ。
土方は少女が渋々であるが、これ以上反抗する様子がない事に気を良くした。そして、先ほどのセリフを述べながら少女の頭を優しく撫でる。すると少女は下を向き、されるがままになった。あまりにも少女の反応が無いので土方は不安になり、屈んで少女の顔色を伺ってみた。すると、少女は口を強く噛み締め、声を殺しながら泣いていた。
おいおいおいおい!まてよ!俺泣かせちまったのかよ!?嘘だろ!?確かに少し怒鳴っちまったけど、そん時泣いてなかったじゃねーか!え、何?なんでないちゃったのー!?俺がわるいのか!?俺が悪いんだな?
「す、すまん。泣かせるつもりじゃなかったんだよ。別に怒ってもねーよ?だから泣き止めよ。な?」
どーしよ。これ完全に俺が悪者じゃねーか!どーしろって言ーだよ。俺そんなに子供得意じゃねーんだよ。俺そんなに怖かったか?確かによく瞳孔が開いてるだのなんだの言われるけどよー。てか、今朝コイツ俺のことそんなに怖くねーって言ってたじゃねーか!あー、もー、どうしろっていうんだよ!