第2章 真選組の本拠地に着きました
「んじゃ、ちゃんをよろしくな」
…
「いいのか、近藤さん。本当にあんたにお付きの女中になんかしちまって。」
「え、そうなんですかぃ?近藤さん!?あんた、正気ですかぃ?!」
「まあまあ、落ち着けよ、総悟。俺にも考えがあるから言ってんだよ。」
そりゃ、考えなしに言ってもらっても困るけどよ。だからって、こんな、あいつを野放しにするようなマネ、ましてや、あんた付きにするってよ。
「彼女は、その手の筋には感じないんだろ?それなら、牢に入れてもいいけどよ。あながち、嘘じゃねーこともありえなくはないだろ?このご時世。」
「そりゃー、そうだけどよ。」
「だったら、保護してあげないと。それにもし回し者だったとしたら、泳がせておいた方が、いいだろ?」
「そうは言ってもですねぃ?近藤さん。」
「別に四六時中一緒にって訳じゃねえよ。だから、そんなに心配すんな、総悟。それに、俺がそんなに簡単にやられる訳ねーだろ?」
そうは、言ってもな…たしかにおよがせておいたほうが、早く尻尾を出すだろうけど、
「それに、俺にはあの子がほんとに困っているだけの子供にしかみえねえよ。」
「たしかに、そうだけどねぃ。」
「困っている人を助けてこそだろ?俺たちは。」
近藤さんが言ってることは一理あるけどよ、ちったぁ、疑ってくんねえとよ。
「心配しなくても、隙を作るつもりはねぇから安心しな。彼女には悪いけど、しばらく見張りもつけるし、部屋には監視カメラも付けてる。」
たしかに、あんな小娘にやられるようなたまじゃねえし、その辺はわかるけどよ。やっぱり、近藤さんは人が良すぎて、いけねえや。あいつのことを、本気で迷子だと思ってんな。ここは、俺がしっかり見極めねえとだな。