第2章 真選組の本拠地に着きました
「んじや、ちゃんをよろしくな。」
「はい、了解しました。」
一応、お辞儀、しておいた方がいいよね、
「じゃー、屯所、案内するね。あっ、そうだ。俺、山崎退って言うんだ。よろしくね。ちゃん。」
「はい。よろしくお願いします。」
案内って、どういうことだろう。とりあえず、付いて行くけど。
「まず〜…」
ーーーー
「それで、ここが君の部屋だよ。一通り、案内は終わったけど、どう?何か質問とか、もう一度行って欲しいところとかって、あるかな?」
「あの、私の部屋ってどういうことなんですか?てっきり、牢屋の中に入れられるかと思ってたのですが…」
「あ〜、そっちのが、よかったらそうするけど…」
「あ、いや、そんなんじゃ無いです!ただ…その…」
「気持ちはわかるよ。説明しにくいんだけどね、君にはここの女中になってもらいたいんだ。今、ここには人手が足りてなくてね。できれば、任せたいかなって。もちろん、お給料は出るし、どうしても嫌だったらいいんだよ?」
「いえ、とんでもないです!その、いいんですか?私、一応不審者ですよね?」
「まあ、そうなんだけどね。んー、説明するとながいから、それは追い追い話すとして、ちょっと中で着替えてくれるかな?その服装だと、目立つから。」
「あ、はい。わかりました。」
…驚いた、てっきり、牢獄で暮らすことになるのかと思ってた。それに、この屯所って沢山の人が住んでるんだね。警察署とは違うんだなぁ。あ、そうだ。着替えないとだっけ。あ、着物なんだ。…なんだか、現代風だったり、昔風だったり、ごちゃ混ぜだな、ここ。
…えーと、あ、鏡がある!あれ見ながらだと…
生まれて初めて、自分が良家育ちであることを感謝したよ。多分、普通の一般家庭だと着物の着付けなんてできないんだよね。多分、これでいいよね。不自然なところも見た感じ、うん、なさげだし。よし。