第10章 真選組女中生活 X日目 志村新八
どどどどうしよう。とうとうここまできちゃったよ!さっきからずっと会話はなんとかなってるけど、頭をん中パニックになってて、全然落ち着かないよ!
それから2人はお妙の言葉通り観覧車に乗るため最後尾に並んだ。お妙の予測通り順番が来る頃には辺りはすっかり暗くなり、遊園地特有の光のイルミネーションが観覧車から見ると美しそうである。
「それでさ、ちゃん。ちょっと聞いて欲しいことがあるんだけど…」
「はい、なんでしょうか?」
新八の言葉にくびを、コテン、と可愛らしく倒しその続きを待つ少女。
お、お、落ち着け!落ち着くんだ僕!大丈夫大丈夫絶対ちゃんはこんなこと言っても引かないし、絶対変なふうにしてからかったりしないよ!
よし!男だ新八!ここで男になるんだ!
「あ、あのねちゃん。」
「はい」
「ぼ、僕、き、君の事がす、すきなんだ。」
「え…」
「ちゃんのことが好きなんだ!」
言葉が少し裏返りながらもなんとかその言葉を口に出すことができた新八。
よ、よしよくやった!よくやったよ新八!!これでこそ男にだ!