第10章 真選組女中生活 X日目 志村新八
10/2午前11時
お妙、新八、少女はとある遊園地に来ていた。
「えっと、じゃあとりあえずなんか乗りましょうか。」
「はい、そうですね。」
前日に少女が万事屋に電話をかけたことが事の始まりであった。
少女は近藤に数枚の遊園地の招待券をもらった。なんでも松平公がとあるツテでもらったものであるとか。期限が迫っているとのことなので本日行くことになった。ちなみに残りの数枚はお妙の同僚にあげたらしい。
はじめは万事屋一行と考えていたのだが、珍しく仕事が入っており、坂田ともう一人が行かなくてはならなかった。神楽は自分が行くと言い張っていたのだが、大人の事情(神楽だと何かを壊しかねない)で新八が行くことになったのだった。その旨をお妙に伝えると自分もついて行くと言ったので3人で行くことになった。
少女と二人っきりでは会話に自身が持てなかった為新八はすんなりと受け入れた。
フフッ面白いことになりそうね。ここは私が新ちゃんの為に一肌脱いであげないと!
お妙は腹に一物を抱えながら、新八はとりあえず気まずくなることが無いと安堵しながら本日の遊園地を楽しむことにした。
「ちゃんは遊園地に来たことがあるの?」
「私は無いですね。元の世界にあるのは知っていましたが…」
「じゃあ初遊園地なのね、存分に楽しまないとね!」
「じゃあ最初はあれに乗ろうか?」
「はい。」
新八が指したのは室内でのアドベンチャーする施設。それほど大きな揺れなどもなく、年齢制限も身長制限もないことから楽しみやすいだろうとの判断である。
この判断はどうやら正しかったようで、少女もかなり楽しめた様子。