第10章 真選組女中生活 X日目 志村新八
「だといいんですけどね…」
でも沖田さんとかなり仲良くしているみたいだし…僕なんかよりもきっといいんだろうな。それにイケメンだし。
新八は誰にも聞こえないくらい小さな声で呟いた。当然少女にも坂田にも聞こえてはいない。新八の様子に坂田は小さくため息をつくとソファーの上に寝転がりジャンプを読み始めた。今月号のナル●が読み終わる頃少女はやっと目を完全に覚ました。
「あれ、なんで新八さんがいるんですか?」
「あ、目が覚めたんだね。ちょっと前に土方さんがちゃんを連れてきたんだよ。ほらこの前僕と休みの日は過ごすって沖田さんと言ってただろう?」
「あ、そうだったんですね。じゃー…土方さんに迷惑かけてしまった…」
「いやいや、そんなこと気にしなくていいよ!?」
「そーだそーだ。大串君に迷惑かけたって別に構わねえよ。」
「でも…」
土方に運んでもらったことをかなり気に病んでいるのか、かなり落ち込んでる様子の少女。坂田はソファーに座りなおすと
「前も言った気がするけどよ、お前はまだガキなんだからもうちっと大人に甘えとけ。それか大人がやならコイツでもいいんだぜ?新八ならお前さんの頼みなら誰よりも喜んで聞くぞ。」
坂田はニヤニヤと顔をゆがめながら新八を指しながら少女に問いかける。
「ちょっちょっ、ぎ、銀さん!?な、何言い出すんですか!?」
「え〜、だってよーお前もかなり満更ではねーんだろ?」
「そりゃそうですけど、ってなに言わすんだあんたは!?」
ヤイノヤイノ、やっている2人を、ポカン、少女はと眺めていると神楽と定春が散歩から帰って来た。