第10章 真選組女中生活 X日目 志村新八
「んもー、本当にうちの子にならない?そうだ!新ちゃんと結婚すれば合法だ的になれるじゃない!」
「え、け結婚ですか?それはまだちょっと話が早すぎませんか?私まだ13ですよ?」
「え、そうなの?随分大人びてるから新ちゃんと同じくらいなのかと思ったわ。しっかりしてるのね〜。」
そう言うとお妙は少女の頭を撫で始めた。少女はびっくりして固まるのだが、少しするとお妙の手に甘えるように擦り寄る。その姿がまるで猫のようでなんとも愛らしい姿であり、お妙は胸がときめいた。
か、可愛いー!何この生き物!本当に新ちゃんと結婚して私の妹になってくれないかしら。
「ただいまー!姉上ー、いますかー。」
「あら、新ちゃんが帰って来たみたい。ちょっと待っててね。」
「あ、はい。」
「ちょっと新ちゃん〜。こっちいらっしゃいなー」
そういうとお妙は玄関まで小走りで行った。居間に残された少女は先程用意してもらったお茶を弄んでいる。
「なななな、なんで!?ちゃんどうしたの!?」
「新八さんこんにちは。お邪魔してます。先日のお礼に来たんです。」
「え!そうなの?そんな気にしなくてよかったのに。」
「そう言うわけにもいきませんからね。」
「そうかな。」
しばらく3人で仲良く談笑をしていると、時刻が午後6時を過ぎようとしていた。あたりは夏なので明るいのだが念のため新八が少女を送って行くことにした。