【Pkmn】Love me! Love me!【悪の組織】
第2章 Can not I go living!?
「やはりお受けできません。」
朝一番。サカキに思いを伝えた。
「そうか…折角君の為に裁縫道具を買ったのだが…手伝えないなら渡すことは出来ないな。」
「…え?!裁縫道具?!」
サカキの部屋を出ようとしていた足が止まる。
裁縫。
スマホは仕事上得意ではあるが実は柊は短期大学を卒業していた。被服学科。
"いつか、コスプレを作りたいんだ!!"
その願いを叶えるべくに入学し、基本的な小物や洋服は作れるようになっていた。
でも生地が高く買えるほどのお金は無かったので、なかなか思うように作れなかった。
裁縫道具も針は折れ、チャコペンはかなり短くなっていた。
そんな中でのこの提案。…断るはずもなかった。
「…やらせて頂きます!お受けいたしましょう!!」
サカキは一瞬不敵な笑みを浮かべたが、すぐにこれからの事について説明を始めた。
「昨日泊まったところは君の部屋だ。好きなようにしていい。」
「え、ちょっと待って!!」
「今度はなんだ。」
「私、住み込みだなんて聞いてないです!」
「今、私が言った。」
「"住み込み"という言葉は聞いてないですから!」
…また話し合いになるなんてこの人達はどれだけ揉めたら気が済むのだろうか。