第24章 不安定要素
将来を担保に、と云えば聞こえは佳いが要はお金で彼女を買うという事だ。
就職後に稼いだお金を取られるだけなら未だ佳い。
身体を無理やり男のものにされる。
或いはそれすら行われる事なく殺されるかも知れないのだ。
国「……俺が断れば如何する?」
『他の人を探します。』
国「アテは或るのか?」
『あればわざわざ昔の家庭教師に話を持ちかけたりしませんよ。』
口元に手を当てクスッと笑った元生徒。
国「良かろう。だが仮にも高校生となる身だ。一人暮らしをさせる訳にはいかん。俺と同居すること、此れが条件だ。」
『いや、異性と二人一つ屋根の下も危険じゃない?』
国「嫌なら他を当たれ。」
『……明日から訪ねても?』
国「好きにしろ。」