第5章 嫌になるぐらいに君が好き

亮side

あかねと連絡が取れなくなってから

1週間…



どうしたらいいか分からないまま

時間だけが過ぎていく中



突然の大倉からの呼び出しに


"あかねに会えるかもしれない"

そんなありえない期待が

頭を埋め尽くして

約束の時間の一時間も前から

待ち合わせ場所に立ってる俺は


側からみたら

アホみたい見えるんやろうか？




それでも


誰にどう思われても

そんなんどうでも良くなるほどに


あかねに会いたい…



そう痛いほどに願ってしまう俺は

ほんもののアホなんやろうな…



待ち合わせの時間が近付いて

そんなわずかな願いにすがるように

そわそわと周りを見回す俺の目に



なぜか



少し離れた場所からこっちに向かい

笑顔で手を振る



はなさんの姿が映った…