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大好きな君へ

第5章 嫌になるぐらいに君が好き


あかねside

暗く静かな部屋の中

大倉さんの静かな寝息が聞こえる…



亮ちゃんの側にいたい


そう願っているはずの私が

逃げだすことも争うこともせず
ここにいる理由


それは…


"大倉さんを裏切った"


そう伝えた二日前

部屋を出て行こうとする私の腕を掴み
大倉さんが言った


「亮ちゃん…
花さんと別れてないよ?
あの二人は今だって二人で会ったり
してるんやで?」



その言葉が
どうしても頭から離れて
くれないからだ…



あの日から
何度もかかってきている
亮ちゃんからの電話にも

事実をしるのが怖くて
出ることも出来なくて



亮ちゃんを信じたい


心からそう思っているのに

大倉さんの言葉は
私の胸に小さな棘のように
刺さって


どうしても
抜くことが出来ずに

それはさらに奥深くに
食い込んで


堪え難い痛みを生み出すんだ…
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