第3章 片思いの終わらせ方
あかねside
朝目を覚ますと
亮ちゃんの部屋なのに
やっぱりそこに亮ちゃんはいなくて
あの日と同じように
メモだけが残されていて…
今日は亮ちゃんと一緒に
遊びたたかったのになぁ…
なんて呟きながら
どんよりとメモを手に取ると
"相変わらずイビキがすごい
あかねさん(笑)
昼過ぎには帰れるから
久しぶりに一緒にDVDでも見るか!
適当になんか借りて来といて?"
そんな亮ちゃんからのお誘いに
"やったー♪"なんて
テンションは簡単に上がってしまう…(笑)
顔を洗い髪をとかして
服は…DVD屋さんに行くだけだし
亮ちゃんに借りた服のままでいいか(笑)
なんて玄関まで歩き
靴を履こうとした瞬間
やっと私は気が付いたんだ…
昨日頑張りすぎて
靴ずれが出来ていた足のかかとに
絆創膏が貼られてることと…
そんな私のために玄関に
サンダルを用意してくれていること…
そんな亮ちゃんの
さりげない優しさが
その日はなぜだかいつも以上に
すごくすごく
ありがたくて嬉しかった……