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大好きな君へ

第2章 意地悪なバレンタイン


その先を知りたくない…


今すぐにでも

大倉の名前を呼ぶその口を

塞いでしまいたい…



そう苦しいぐらい思ってんのに

片思いに慣れすぎた俺の口から

出てくんのは



「それで…大倉は…?」



なんて先を促す言葉で…



そんな俺の言葉に





「私のほっぺたに触れて…

ありがとう…って笑って…」



「あかねちゃんが側におってくれたら…

だめな俺も前に進めるかもって…


なんかよく解らないよね…?


そのあとすぐ大倉さん

仕事に戻っちゃったし…」



そう言ってあかねは

困ったような顔をして

俺の顔を見つめる…







いつだって

あほみたいにまっすぐにしか

進まれへん…


その分傷付くことも多いけど

それがあかねの強さやって

俺は知ってる…




でもそのまっすぐな強さに


大倉が気付いて

惹かれ始めてる……




大倉が言った言葉の意味に

ずっとこのまま気付いて欲しくないと

願ってしまうんは……



ひどくずるいことなんやろうか……?
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