第2章 意地悪なバレンタイン
離れた席から聞こえる
はなさんの楽しそうな笑い声に
悲しそうな顔をして
肩を落とす大倉さんを見ていると…
悲しいような…
腹が立つような…
ひどく苦い感情が
胸の中に広がって
気付いた時には
鞄に手を突っ込み
大倉さんの前に
チョコを差し出して
「私は大倉さんが好きです!!」
そう言ってしまっていて…(涙)
予想していなかったであろう
私からの告白に
驚いた顔をして私を見つめる大倉さんに
これ以上は
言っちゃダメだ(汗)
そう思うのに
暴走を始めた私の口は
「バカですよ…大倉さんは…
もっと自分を大切に大事にして下さい!
大倉さんは…
自分が思ってる以上に
すごくすごく素敵な人なんですよ?
私の大好きな人が
こんな風に傷付けられる姿
見たくないです…」
止まることなく…
そう叫んでしまっていた(涙)