第2章 今日のご飯は何ですか?
翌朝。
太郎を病院に連れて行ってワクチンを打たなくてはいけないので、
太郎を連れて外に出た。
ウォーキングしているお爺さんや同じく犬の散歩をしている女性など、
朝でも何人か人がいた。
「あ、太郎!」
太郎が呼ばれた気がして光里が振り返るとそこには制服を着た圭祐がいた。
「和泉君!今から学校?」
「今日は部活だけです。駅まで歩いて行くんです。的羽さんは太郎の散歩ですか?」
「ううん。太郎を獣医さんに連れて行って、ワクチン打たなきゃいけないから。」
「あ、そうですよね。そういうのやっぱり飼い主の的羽さんに任せてばっかりで、、。
すみません。僕にもお手伝いできることがあったら言ってください。」
光里は本音を言えば一緒に夕飯を食べたかったが、
それを口に出しても拒否されそうだったので言わなかった。
「大丈夫だよ。えっと、、。あ、でも、太郎も遊び相手が欲しいと思うから、
たまにアパートよってくれると嬉しい、です。」
また会いたいと言う勇気は無かったので太郎を言い訳にしてしまった。
「良いんですか?」
「もちろん。」
「じゃあ、また今度お伺いしますね。今度はお菓子もちゃんと持っていきます!」
礼儀正しいな、と思い
「楽しみにしてます」
と返した。