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雨の帰り道

第2章 今日のご飯は何ですか?


翌日の夕方。
「あった!」
大学から帰った光里はアパートを契約したときの書類を読み返していた。
そこには“ペットは可。ただし、大家に届け出をする事”と書いてあった。
「よかった〜。」

光里は早速記載してあった番号に電話して許可をとり、
その後昨日教えてもらった番号にかけた。
prrr…
『もしもし、和泉です。』
「あ、和泉君!私光里です。ペットOKだって!」
『本当ですか、良かった。じゃあ太郎の事お願いしますね。』
「うん!任せて。」
『あ、すみません。電車が来たので失礼しますね。』
「はーい。じゃあね。」
(電車乗るところだったんだ。忙しいところに電話しちゃったかな。
ともかく、料理しよう。)

まだ夕飯には早い時間だったが光里は料理したい気分だった。
圭祐とまた食事したい。昨日一緒に過ごした時間はとても楽しく、
弟ができたようで嬉しかった。
(なにつくろうかな。というか、何が作れるだろう。)

光里はアルバイトをしていたおかげで、そこまで貧乏というわけでもなかった。
バイトをなくしたら生活できないが、質素に暮らしているので趣味に使える費用も少しあった。
(んー。洋食にしようかな。そうだ、ハンバーグ作ろう。たまにはちょっと豪華なやつも良いよね。)
挽き肉が無かったのでスーパーで挽き肉を買ってきてハンバーグを作り始めた。

料理している間もなんだか楽しかった。
これは圭祐を相当気に入っていると見て間違いない。
(なんでだろうなー。)
一人っ子だったために兄弟に少し憧れていた。
弟ができたような感覚になっているのかもしれない。
(また太郎に会いに来るって言ってたよね。)
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