第7章 哀しみと踏み出し
「はい、は、え?」
(いま、なんて!?)
「俺と付き合わない?って、どゆことですか?あ、足フェチジョークですか?」
「足フェチジョークってなに?アメリカンジョークとかみたいな?」
「あ、そんな感じです。足フェチ特有のジョークといいますか。」
「俺足フェチじゃないし、言った覚えもないけど?」
「見てればわかります、って、そうじゃなくって!どういうことですか!?」
「あはは、元気が出たみたいでよかったよ。」
(あ、元気出すために言ってくれたのかな。)
「ありがとうございます。」
「うん。ところで、俺、今の本気だからね?」
「え?本気?」
(えっと、本気で俺と付き合えって言ってるって事は、、告白!?)
「俺ならその辛さだってわかるし、絶対、寂しい思いもさせないよ。約束する。
そんな君いつまでも見ていられないし、それに、好きだから。」
正直グッとくるものはあった。でも、
「す、すみません!いま、それどころじゃなくて。
私やっぱり、和泉君が好きなんです。」
そういうと、吉川はフッと笑って
「いいよ。わかってたし。つけ込むような事してごめんな。」
そう言って光里の頭をポンポンと撫でた。
「吉川さん、大好きです、、、、。」
「あ、今ふったばっかの男にそういう事言う?」
「意味が違います〜。」
(それに、吉川さん、、、)
「ん、どうかした?」
「吉川さん、本気でした?」
「えぇ?本気だよぉ〜。」
「本当ですか?」
(あの時の吉川さん、真剣さが足りなかったというか、なんか吉川さんらしくなかった。
しかも、私が和泉君に向けてた気持ちとなんか違う感じ、、。)
上手く言い表せないものの、なにかが違った。