第5章 2年差
「どうしよう、綾奈。」
「あー、思い切ったねぇ。」
光里は綾奈に相談をしていた。
「やっぱり、嫌われたかなぁ。」
「いや、坊ちゃんの反応からしてやっぱり光里の事好きなんじゃない?」
「え゛!?ないよ!」
「本当にそう思う?
悩みを聞きたかったのは”お世話になっているから“じゃなくて“好きだから”。
デートをOKしたのも“好きだから”。
好きな子がいてもデートに行けるのは“好きな子がデートの相手だから”。
ほら、辻褄合っちゃうじゃない。」
「た、たしかにそうだけど。」
(そんな事あるのかなぁ。)
「まぁ、私は坊ちゃんの事よく知らないからなんとも言えないけど。
光里が好きになるような坊ちゃんがどんな子だかは大体想像つくわ。」
「そうだね。」
圭祐は好きな子を裏切れないと思う。
まぁデートに行くだけだけど、それだけでも圭祐はきっとできない。
光里の為だとしてもあんなに少ししか悩まずに決断できる訳がない。
「綾すごいね。悩みの解決はやっぱり綾だよ!」
「じゃあ今日の代金奢って。」
「うーん、お安い御用さ!」
「ありがと。」