第8章 I am a girl
リンクの上で向かい合う爆豪は、顎を突き出して上から目線に食ってかかった。
「あんま調子乗ってんじゃねぇぞ、半分野郎…」
「乗ってねぇ…」
「使ってこいや、左。
全力のてめぇを捻り潰して、あの女に見せてやるよ」
「女…?」
「あ?縫井くるみだよ
テメェらいっつもベタベタつるんでるよなぁ?」
爆豪は体勢を低くしてニヤリと笑い爆豪を睨みつける。
「期待しても意味ねぇぞ
あいつが好きなのは俺なんだよ、ザマァねぇな」
「っーーーー!」
その言葉と同時に告げられた開始の合図に
轟は、大量の氷柱の攻撃を仕掛ける
爆豪は凍結を爆破で打ち消しながら、氷でできた牢獄を爆発で掘り進め突破した。
「強ぇえ個性故に、攻め方が大雑把だなァ!
舐めてんのか?バァカ!!」
飛びかかって掴んだ轟の頭を、投げ飛ばす
轟は氷壁を作り、その上を滑りながら場外に飛ばされるのを回避
「お前…爆豪、くるみの気持ちを弄んでんのか…!」
冷たく睨みつけながら、体制が整ったところで、すかさず爆豪がとびかかる
爆豪は左側を狙って、轟を掴んだ、
左手から火を出せば確実に勝てる場面であっても、轟は何も攻撃せずに爆豪から距離をとった。
「あ?弄んでたらなんなんだよ、
オレはオメガとつがう気なんざ、さらさらねぇよ
それを知った上であいつが付きまとってきたんだろうが
腹立つんなら、左使って来いや!!」
轟は爆豪の叫びを聞きながら顔を歪める。