第7章 I am having fun
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トーナメント第一試合は、緑谷VS心操。
轟は結果を告げるアナウンスを聞き立ち上がった。
第二試合は自分とクラスメイトの瀬呂範太だ。
「緑谷が勝ったか…」
小さく呟きながら、スタジアムへの廊下を進み、角を曲がったところで眉を顰める。
「邪魔だ…」
睨みつけた先には、エンデヴァー…メラリと火を燃やしながら轟に冷たい視線を送る。
「醜態ばかりだな、焦凍
オメガの女となんか関わっているからそうなるんだ」
「……!」
エンデヴァーの言葉に轟は目を見開く
なぜこの男が、くるみのことを知っているのか…
だがその疑問を解決する間も無く、エンデヴァーは続けて言葉を発する。
「女遊びがしたいなら、アルファの女を用意してやる。
オメガを相手にするんじゃない
いい加減、子供じみた反抗は辞めろ
お前はオールマイトを超えるという義務があるんだぞ
…わかっているのか?お前は最高傑作なんだぞ
つがい目当てのオメガなんかに惑わされてどうする」
「テメェは…それしか言えねぇのか…
お母さんの力だけで勝ち上がる…
戦いでテメェの力は使わねぇ…」
怒気を強く孕んだ声で轟は唸った。
「今は通用しても、そのうち限界が来るぞ」
エンデヴァーの忠告に、轟は険しい表情のまま、トーナメント会場へと進んでいった。