第6章 I am so cold
食堂につくと、思っていたとおりかなりの混み具合で
くるみ達も列にはならんだが、注文できるまではまだまだ時間がかかりそうだ。
と、そこにくるみはトントンと肩を叩かれた。
振り返ると、上鳴電気がバッテリーを片手に、充電差込口を歯で咥えて笑っている。
「やっほ、くるみちゃん」
『上鳴くん!二次進出おめでとうー』
「サンキュー♡って言ってもほぼ轟のおかげって感じなんだけどな」
『ううん!上鳴くんの電気ビリビリ凄かったよ!』
くるみが興奮気味に褒めると上鳴は照れたように笑う
その下で峰田はくるみの胸元をガン見していた。
(ジャージがダボダボで隠れてるけど…コレはデカい!
しかもオメガかよぉ…!!
発情期迎えたあととか…たまんねぇ)
その血走った視線に気づいたのか、くるみは峰田の方を向くと、キョトンと首をかしげた。
その仕草に峰田は鼻息を荒くしたが、二人の間に上鳴が身を滑らせ、峰田の背中を押す。
「じゃ、俺たち行くわ!」
『うん!応援してるねー』
「おい!上鳴!なんで邪魔すんだよ
あの人形みたいなかわい子ちゃんオイラにも紹介しろよォ!」
「あーあの子はダメだと思うぜ?
爆豪にしか興味なし」
「なんで爆豪だよォ!!
やっぱアルファーじゃねぇとダメなのか…」
肩を落とす峰田はベータだ。
「なんであんなクソを下水で煮込んだみたいな性格のやつが好きなのかわかんねーのは、俺も同じ」
上鳴はまた充電口を咥えてため息を吐く。
つくづく自分のベータ性を恨めしく感じてしまうが、アルファだったところで爆豪に勝てる気もしないのが本音だ。