第31章 I am nothing
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雄英は、この緊急事態に一時休学の措置をとることにした。
が、爆豪救出のために乗り出した5人は、学校に呼び出しを受け、教師陣の前に一列に並べられた…。
「全く……また君たちか…」
飯田、緑谷、轟をみた校長は、ハァ…とため息を吐く。
「すみません……でも、飯田くんは…」
そう言いかけた緑谷に、飯田は腕を差し出して言葉を遮った。
そして、深々と頭を下げると
「申し訳……ありませんでした…」と低く陳謝する。
そんな飯田に続いて、他4人も次々に頭を下げるが、オールマイトによって、頭を上げさせられた。
「君たちの行動は、褒められたものではない…
向こう見ずで、突発的で、浅はかだ…」
説教に、みるみる体が縮こまる5人…。
「だが、君たちは、戦闘を避けようとしていた。
戦闘抜きで、救出出来る作戦を実行しようとした。
よって、今回はお咎めは無しだ」
「でも………助けられなかったじゃないですか…」
唸り声は、緑谷から。
その横で未だ呆然としている轟…。
緑谷は、爆豪を救出できなかったという後悔によるものだろうが、轟がここまでショックを受けていることに、
八百万と切島は違和感を感じていた。