第30章 I am talking about our past 2
くるみとトガの意見が一致したところで、トゥワイスが二人を呼ぶ声が聞こえた。
「黒霧が起きたってよ!/一生寝てな!」
『でも、どこにワープするの?』
くるみはするりと死柄木の横に擦り寄ると、2人はベッタリとくっついて黒霧を見つめる。
「大阪に。
オールフォーワンから、いざとなったら使うように言われていた場所があります」
「新しいアジトですか」
「こいつは?ココで殺っちゃうの?」
マグネが爆豪を指さすと、爆豪は色をなくした瞳を持ち上げ、ぼんやりとくるみを見上げる。
「いや…そいつにはまだ話がある。
連れていけ」
爆豪と目が合ったにも関わらず、くるみは他人とすれ違ったような表情のまま、死柄木にすり付いた。
「では…皆さん順にどうぞ」
開かれたワープゲートにヴィランたちは次々と足を踏み入れた。
爆豪もまた、押し込まれるがまま、その闇に入り、冷たい床に吐き出された。